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SEO対策20年
株式会社PIA
  • 更新日:2024.10.15
  • 投稿日:2024.10.15

競合に打ち勝つロングテールキーワード|少ない予算でも効果的なSEO対策

競合に打ち勝つロングテールキーワード
さまざまな企業がSEO対策に取り組むなか、ビッグキーワードでの上位表示はますます難しくなってきています。でも心配は無用。複数の語句を組み合わせた「ロングテールキーワード」なら、競合他社に打ち勝ち、少ない予算でも成果を出せます。

本記事では、ロングテールキーワードをSEO対策に組み込み、コンバージョン率を高める方法を詳しく解説。ECサイトの運営者も個人ブロガーでも、手軽に実践できますのでぜひお試しください。

ロングテールキーワードとは? SEOにおける重要性

ロングテールキーワードとは、一般的に検索ボリュームが少なく、具体的なフレーズや複数の単語で構成されるキーワードのこと。3語〜4語くらいの組み合わせが特徴です。スモールキーワードやニッチキーワードと呼ぶ人もいます。

そもそもロングテールの概念は、2004年にアメリカ・ワイヤード誌の編集長であるクリス・アンダーソンが提唱した概念です。彼は「インターネットの登場により、注目されてこなかったニッチな商品が長期間売れ続ける可能性が広がった」と述べました。この考えは、検索エンジンのキーワード戦略にも当てはまるのです。

クリス・アンダーソンが示した「恐竜の尻尾」に見えるグラフ(図を参照)は、ロングテールキーワードの効果を示しています。たとえ検索数が少なくとも、キーワードを上手に組み合わせれば、質の高いアクセスが期待できます。

ロングテールキーワードとは? SEOにおける重要性

一般的なキーワードとの違い

主に1語で構成されるビッグキーワードは検索ボリュームが多く、競争が激しいです。たとえば「ダイエット」。月間の平均検索ボリュームは膨大ですが、その分競合も狙っているため自社のWebサイトやブログは上位に表示されないでしょう。

一方、ロングテールキーワードは特定のニーズに合わせた複合的な検索語句です。「30代男性 ダイエット 食事制限なし」であれば検索ボリュームは少ないものの、競合も多くありません。結果的に目立ちやすくなります。

その他の例としては、「スマホ」。検索ボリュームが多いキーワードです。この記事を読んでいる方も、スマホの最新情報が気になるという人も多いかと思います。ビッグキーワードはもちろん、2語で構成されるミドルキーワードでも上位表示は厳しいものがありますが、「防水機能付き スマホ 最新 安価」のロングテールキーワードであれば、検索結果に反映され、さらにユーザーの行動にも直結しやすいです。

種類 検索ボリューム CVR 競合性 サンプル語句
ビッグキーワード 多い 低い 高い スマホ
ミドルキーワード 普通 普通 普通 スマホ 防水機能
ロングテールキーワード 少ない 高い 少ない スマホ 防水機能 最新 安価

ロングテールキーワードの効果

上位表示されやすい

複合的な語句であるロングテールキーワードは、ライバルサイトが少なく、検索エンジンで目立ちます。競争が激化の一途をたどっているビッグキーワードのSEO対策。ロングテールキーワードであれば、中小企業の担当者や個人サイト運営者でも比較的簡単に上位を狙えます。実際のところ、SEO対策にロングテールキーワードを活用した企業が、施策を実施してから3ヶ月で自然検索での流入が20%向上したというケースもあります。

コンバージョン率の向上

ロングテールキーワードを検索するユーザーは、ニーズがはっきりしています。検索意図が明確な顕在層のため、購買や問い合わせといった具体的なアクションにつながりやすいのが特徴。前述のとおり、「防水機能付き スマートフォン 最新 安価」のロングテールキーワードで検索するユーザーは、すでに購入を考えている可能性が高いといえるでしょう。月間検索数は少なくとも、ニッチなニーズに応えることで、商品やサービスの購入率が向上します。なお、ビッグキーワードでの検索者は、一般的な情報を探している潜在層ですね。
ロングテールキーワードを使うことで、特有のニーズにピンポイントで対応でき、SEO効果が高まるだけでなく、実際のコンバージョンに直結しやすくなります。

なぜロングテールキーワードなら競合に勝てる?

ニッチな市場で際立たせる

ビッグキーワードは検索ボリュームが多い分、ライバルサイトも多いです。資金力のある大手企業やブランド力のある企業が有利なポジションを占めていますが、消費者ニーズに対応できるロングテールキーワードなら、ユーザーの検索結果に表示されやすくなります。

大手企業があまり狙わないから

強力なブランド認知度をもっている大手企業は、広く検索されるキーワードで広範なターゲット層にアプローチしています。ブランド力や広告予算を活用するので、ニッチなロングテールキーワードに費やすリソースが相対的に少ないのです。数多くのキーワードを管理するのも手間がかかりますから、大手企業はビッグキーワードにフォーカスする方が効率的といえます。

ターゲット層を絞り込めるから

特定のユーザー層に特化したコンテンツにも、ロングテールキーワードは有効です。ターゲットを絞ることで、上位表示が狙いやすくなります。検索するユーザーの立場で考えてみましょう。自分の課題に対してぴったりの解決策が見つかれば、そのWebサイトでの購入につながりやすくなるのです。

少ない予算でも効果的な理由

ロングテールキーワードは、広告費を節約できます。ビッグキーワードで上位表示を目指すのであれば、多大なる広告費が必要でしょう。一方、ロングテールキーワードは複数の語句で絞り込め、少ない予算で集客ができます。

広告費を抑えた集客

広告を使う場合、ビッグキーワードではクリック単価(CPC)が高く、平均500円ほどかかる場合もありますが、ロングテールキーワードを使えば、CPCを100円以下に抑えられ、限られた予算でも効果的にリスティング広告を配信できます。特定ニーズに絞り込めるので、コンバージョンに至りやすいのもうれしい特徴ですね。

リソースの最適化

SEO対策や広告キャンペーンにおいて、限られた予算や時間を活かすには、効率よくリソースを配分しなければなりませんが、ロングテールキーワードは精度の高いターゲティングと低い競争率により、限られたリソースを効果的に活用できます。広い範囲をターゲットにせず、絞り込まれたユーザー層に対してアプローチすることで、予算に見合った結果を得やすくなるでしょう。

ランチェスター戦略

ランチェスター戦略という言葉を知っていますか? 簡単にまとめると、弱者である中小企業が、強者である大企業に勝つための戦略です。そのポイントは、差別化といえるでしょう。1点に集中して、No.1を目指すランチェスター戦略は、ロングテールキーワードでも活用できます。ターゲットを絞り込み、キーワードを組み合わせる戦略で、売上アップを考えてください。

ロングテールキーワードの選び方

効果的なキーワード調査ツールの活用

ロングテールキーワードを見つけるには、リサーチツールを使うのがおすすめ。無料のGoogleキーワードプランナーやラッコキーワード、Ubersuggestを活用すれば、検索ボリュームは少ないけれど具体的なニーズに応えるキーワードを探せるはず。特にニッチなキーワードを見つけるのが、競争の少ない市場で検索上位にランクインできるキモとなります。簡単に表にまとめましたので、好みのキーワード調査ツールを利用してくださいね。

ツール名 特徴 メリット デメリット
Googleキーワードプランナー 無料で使えるGoogle公式のツール。キーワードの検索ボリューム、競争率、広告費用を確認できる Googleのデータをベースにしているため、信頼性が高く広告戦略にも使える 広告アカウントが必要で、登録手続きがやや面倒。データの詳細を見るには、広告出稿が必要な場合あり
ラッコキーワード 関連キーワードのサジェストに強みがあり、長いフレーズのアイデアを得やすい 日本語のロングテールキーワード調査に優れている 無料版は、1日あたりで利用できる回数や機能に制限がある
Ubersuggest 有料版もあるが無料版でも十分な情報を得られるツール。検索ボリューム、SEO難易度、コンテンツのアイデアなどを提供 シンプルなUIで、SEOやコンテンツマーケティングの初心者にも使いやすい 無料版では機能が制限されており、回数や詳細データの表示に限界がある

ロングテールキーワードの絞り込み

キーワードを選定するときは、検索ボリュームと競争率のバランスを意識してください。検索ボリュームが少なすぎるとトラフィックを集めにくいですが、競争率が低ければ少ないアクセスでもコンバージョンが期待できるでしょう。ターゲットオーディエンスに響く具体的なフレーズを選び、検索する消費者に刺さるキーワードを優先してください。

ロングテールキーワードでのコンテンツ作成

キーワードを効果的に配置する

ロングテールキーワードを効果的に使うには、配置が重要です。やみくもに本文に入れるだけでOK、とはいかないので注意してください。

タイトル(H1)

タイトルには必ずロングテールキーワードを含めましょう。そうすることで、検索エンジンはその記事のテーマを捉え、ユーザーが求めている情報をすぐに見つけられます。極力、H1の前半15〜20文字にロングテールキーワードを入れるとよいと思います。

見出し(H2やH3)

自然な形でロングテールキーワードを入れてください。無理に入れると読みづらいです。ロングテールキーワードを使って、文章の流れに合うような見出しを心がけましょう。検索エンジンは見出しのキーワードを強く評価します。

本文

メインコンテンツである本文に、キーワードを自然な流れで散りばめます。さまざまなSEO対策を施してきた私たちの経験から述べると、目安は全体の2〜4%程度でしょう。詰め込みすぎると逆効果です。文章全体の読みやすさを優先しながら、重要な箇所にさり気なくキーワードを入れてください。検索エンジンは「ユーザーに役立つかどうか」を重視していますので、キーワードを適切に配置しながらも全体的な読みやすさを考慮することが大切です。

コンバージョン率を高めるコンテンツ設計

SEOの目標は、単にサイトに集客するだけでなく、読み手が実際に行動を起こすことといえます。ロングテールキーワードを使ったコンテンツでは、読み手が求めている具体的な解決策を示してください。ターゲット層は明確なニーズをもっている顕在層です。ニーズに応える提案やアクションを提示しましょう。
製品ページやサービスの紹介ページを例に挙げます。ページに訪れた読み手が、次に取るべきステップ(購入・問い合わせ・資料請求など)をわかりやすく案内しましょう。以下の場所にCTA(Call To Action)を設置すれば、アクションを取りやすくなります。

  • ・リードの下
  • ・フッター
  • ・記事途中にあるh2見出しの前

CTAの数を増やし過ぎると、ユーザーに離脱される可能性がぐっと高まります。実際は、ヒートマップツールなどを使用して、最も適切だと思われる場所に設置したいですね。

まとめ

ロングテールキーワードの活用法、少しでもイメージできましたか? 最大のメリットは、競合を避けながら質の高いアクセスを得られることにあります。ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないからこそ、ニッチな市場でも成功の可能性があります。特定のニーズをもつユーザーが検索するため、購入や問い合わせといった行動に結びつきやすく、コンバージョン率も高まります。
さらにロングテールキーワードは低コストでSEO効果を実現できるのも魅力ですね。広告費をかけずに上位にランク付けされるということは、あまり予算が取れない中小企業や個人事業主にとっても効果的です。
手順としては、キーワード調査でビジネスにあったニッチなキーワードをピックアップし、それをもとにコンテンツを作成するだけ。記事のタイトル・見出し・本文を自然な流れで配置してください。どうでしょう、思ったより簡単に始められそうですよね? 初めてのロングテールキーワード戦略は完璧を目指す必要はありません。小さなステップから始めて、少しずつ改善を加えてください。この記事が、質の高いアクセス数を伸ばし、コンバージョン率を上げる一助となれば幸いです。

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