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SEO対策20年
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  • 更新日:2024.10.07
  • 投稿日:2024.09.27

スニペットって一体何?意味や種類・メリットなどを解説します

スニペットって一体何?意味や種類・メリットなどを解説します
プログラミングやSEOでよく用いられる言葉に「スニペット」があります。その意味をご存じでしょうか。

今回はその意味や種類・設定方法・メリット・デメリットなどを詳しく解説します。
プログラミングにおけるスニペットとSEOにおけるスニペットは意味が違いますが、当記事ではSEOにおけるスニペットを中心に解説をします。スニペット設定のポイントも紹介するので、上手に設定して、SEO効果を高めてください。

スニペットとは?

冒頭でも説明したように、スニペットはプログラミングやSEOで用いられる言葉です。それぞれの意味を解説します。

プログラミングにおけるスニペット

スニペット(snippet)は本来、「切れ端」「断片」という意味の英単語ですが、プログラミングにおいてはソースコードやテキストの一部を表し、かんたんに切り貼りして再利用できるコードを表します。よく使うコードを挿入しやすいように短いキーワードにまとめたものです。

これをコードスニペットと呼びます。コードスニペットを使用すると、コーディングスピードが上がり、ミスも減り、一貫性も保持できるなど、メリットも多く便利です。

SEOにおけるスニペット

SEOにおけるスニペットは、検索エンジンで検索をしたときに検索結果画面に表示されるWebページの要約文・説明文のことです。スニペットを読むと、ページの大まかな内容を把握できます。

スニペットは検索結果の目立つ位置に表示されるので、ユーザーの注目を集めやすい部分です。広告よりも際立つことがあります。

今回の記事では、このSEOにおけるスニペットの解説をします。

スニペットの種類

SEOにおけるスニペットには次のような種類があります。

・通常のスニペット
・リッチスニペット
・強調スニペット

それぞれの特徴を紹介しましょう。

通常のスニペット

通常のスニペットはこれまでの説明通りのものです。Webページのタイトル下に表示され、全体の内容の要約文・説明文になります。スニペット表示により、ユーザーにページのコンテンツを効果的に伝えられるのです。

通常のスニペットは、記事本文から検索キーワードを含んだ文章が抜粋されて掲載されることが多いです。そのほか、meta description(メタディスクリプション)から抽出した文章を掲載することもできます。

リッチスニペット

リッチスニペットとは、コンテンツの要約文・説明文以外に画像やレビューなどの情報も表示されているスニペットです。通常のスニペットよりも多くの情報を伝えられます。

例えば、画像が検索結果に表示されると、文章だけでは伝えきれないイメージなどもユーザーに届けることができます。

リッチスニペットでは、画像やレビューのほかに以下のような情報を盛り込んでも構いません。

・レシピ
・イベント・スケジュール情報
・価格や商品情報
・動画
・FAQ
・パンくずリスト
・求人情報
・検索窓など

強調スニペット

強調スニペットはユーザーが検索キーワードで検索した際に回答として表示されるスニペットです。よくあるパターンが、ユーザーが「〜とは」で検索したときに表示されます。

強調スニペットは検索結果の最上部に表示されるだけでなく、表示枠も文字も大きいので、目立ちます。それだけに多くの流入も見込まれるでしょう。

強調スニペットに表示される内容は、該当Webページから検索エンジンが抽出したテキスト、画像、ページタイトル、URLです。

ただし、強調スニペットが表示される場合とされない場合があります。表示されると決まっているわけではなく、判断基準はGoogleのアルゴリズムによります。そのため、Webページ運営者側では設定ができません。

スニペットの設定方法

スニペットの種類ごとに設定方法を解説します。

通常のスニペットの設定方法

通常のスニペットを設定する場合は、metaタグを使います。metaタグのmeta descriptionの設定・編集をします。

meta descriptionは記事の内容を紹介するための文章で、100〜120文字程度に収まっていることが多いです。meta description用のテキストが作成・編集できたら、<head>タグ内に埋め込みましょう。

<meta name=”description” content=”ここにテキストを記載する”>

WordPressを利用している方なら、抜粋の記載内容をそのまま通常のスニペットとして利用することができます。上記の設定方法はHTMLというマークアップ言語の記述によるものですが、HTMLがよく分からないという方はWordPressでの設定もおすすめです。

metaタグからのスニペット設定には注意点があります。それは必ず表示がされると保証されていないことです。

通常のスニペットに何を表示させるかは、Googleが決めることになります。ユーザーの検索内容と関連が深いと判断されたコンテンツから抜粋して自動生成されることもあります。metaタグの内容が記載されることもあります。

SEOの観点からは、ある程度内容を自分でコントロールできるmetaタグからの設定がおすすめですが、それが通常のスニペットで採用されるとは限りません。Google側でページ内容から自動生成するよりも、meta descriptionの記述の方が正確な説明ができるようだと判断されると、こちらが表示されるようになります。

リッチスニペットの設定方法

リッチスニペットの設定では、構造化マークアップという手法を用います。構造化マークアップとは、検索エンジンのテキスト情報やコンテンツ内容を適切に理解してもらうためにHTML言語で意味づけしていくことです。

通常のマークアップでは単なるテキストとして認識されますが、構造化マークアップをすることで、単語やテキストに特定の意味をもたらすことができます。

構造化マークアップにはいくつかの方法があるので、ご紹介しましょう。

・HTML上に構造化マークアップを行う
・構造化データマークアップ支援ツールを使う
・データハイライターを使う

1つ1つ利用方法を見てみましょう。

▼HTML上に構造化マークアップを行う
こちらはGoogleがサポートしているフォーマットを使って、構造化マークアップを行う方法です。schema.orgというボキャブラリーで記述することになっています。

マークアップする際の文法、構文規則はシンタックスと言い、種類はJSON-LD、microdata、RDFaなどで、この3つがGoogleからサポートされています。

設定手順は以下の通りです。

1.Googleのヘルプページを参考に構造化データマークアップすべき箇所を確認する
2.HTML上に直接マークアップする

▼構造化データマークアップ支援ツールを使う
HTML上に直接マークアップするのはボキャブラリーを理解しなければいけないなど、難易度が高めですが、構造化データマークアップ支援ツールを使うと、行いやすくなります。Google公式の構造化データマークアップ支援ツールはこちらです。

手順を見てみましょう。

1.構造化データマークアップ支援ツールに該当するWebページのURLを入力する
2.マークアップするデータを選択する
3.タグ付け開始をクリックする
4.実際にマークアップする(タイトル部分をドラッグすると選択肢が出てくるので、[名前]を選ぶとマークアップしたいテキストや画像が右側に追加される。著者情報や更新日なども設定可能)
5.設定できたら[HTMLを作成]をクリックし、構造化データを用いたHTMLを出力する
6.出力されたHTMLをサイトに反映させる(出力されたHTMLをコピーし、Webサイトに実装する)
7.完了

▼データハイライターを使う
Webページコンテンツが記事、イベント、商品、ソフトウェア アプリケーション、書籍などの場合は、データハイライターを使って、構造化マークアップアップができます。Search Console ヘルプページの「データ ハイライターについて」から開くことができます。

データハイライターを使えば、Webページの構造化データのパターンをGoogleに使えることが可能です。

使い方の手順を見てみましょう。

1.サイトの Google Search Console のリストに含まれている Google アカウントでログインする
2.データハイライターを開く
3.構造化データを実装したいWebページのURLを入力して、タイプを選択する
4.タグ付けしたい箇所をクリックし、タグ付けするデータを選択する
5.右上の「完了」を選択する
6.Googleに自動でタグ付けして欲しいページを選択する
7.[ページセットを作成]をクリックする
8.Googleが他のページにも構造化データの実装をしてくれる
9.サンプルページで上手く設定できているか確認する(構造化データ部分はハイライトされるため、かんたんに確認できる)
10.問題があれば手動で修正、なければ[完了]をクリックする
11.サンプルページの設定を確認し、問題なければ[公開]をクリックして完了

上記の方法のいずれかを利用すれば、構造化マークアップが完了します。ただ、構造化マークアップを実施しても、必ずリッチスニペットが表示されると決まっているわけではありません。表示されるかどうかは、いくつか条件によります。例えば、次のような条件です。

・Googleのガイドラインに準拠しているか
・検索クエリとの関連性の高さなど

▼強調スニペットの設定方法
すでに指摘したように、強調スニペットはGoogleのアルゴリズムにより自動抽出となるので、Webページ運営者側で設定はできません。

ただ、強調スニペットが表示されやすいページがあるので、条件を確認しておきましょう。

・検索結果の上位に表示されている
・検索キーワードに対する回答が簡潔かつ的確
・適切にHTMLマークアップを用いている

これらの条件をクリアできると、強調スニペットに表示される可能性が高まります。

スニペット表示のメリット・デメリット

スニペット表示にどんなメリット・デメリットがあるのかを考えてみましょう。

メリット

まず、スニペットのメリットからですが、リッチスニペットと強調スニペットに分けて解説します。

▼リッチスニペットのメリット
リッチスニペットのメリットは、以下のようなものです。

・テキストだけの表示よりも目立つ
・ユーザーとのミスマッチを防げる
・CTRの向上

すでに説明したようにリッチスニペットには、画像やレビューを始め様々な情報を盛り込めます。テキストだけの表示に比べても目につきやすく、注目も集めやすいです。ユーザーの興味を引きやすいということでもあり、CTRも向上します。

リッチスニペットにはユーザーがコンテンツ内容を判断しやすい情報が表示されているので、間違えて目的と違うページを見てしまうと言ったことも防ぎやすいです。ユーザーとページのミスマッチを防げるということであり、離脱率が下がるでしょう。

▼強調スニペットのメリット
強調スニペットのメリットは次のようなものです。

・ユーザビリティが向上する
・流入数が増える
・ページや企業の信頼性が高まる

強調スニペットにはユーザーが求めていることに対する簡潔な答えが示されています。そのため、質が高くて正確な情報を提供できれば、ユーザビリティの大幅な向上が期待できます。

強調スニペットがGoogleによって採用されれば、費用を掛けることなく、コンテンツを目立たせることが可能です。宣伝効果も高まり、ユーザーの流入数も増えるでしょう。

強調スニペットが表示されているWebページは信頼されやすいです。正確な情報が記載されているかどうかという問題はあるものの、多くのキーワードで強調スニペットが表示されているページや企業はブランディング効果も高まり、ユーザーからの信頼の獲得に繋がります。

スニペットのデメリット

続いて、スニペットのデメリットを確認しましょう。

▼リッチスニペットのデメリット
リッチスニペットには次のようなデメリットがあります。

・確実に表示されるわけではない
・検索順位が上がるとは限らない
・Googleのコンテンツガイドラインに準拠しなければならない
・必須プロパティを含めないとならない

リッチスニペットが表示されるかどうかはGoogleの判断次第です。必ず表示されるわけではありません。

リッチスニペットが表示されても、検索順位が上がるとは限りません。

リッチスニペットの設定では、構造化マークアップをしますが、その内容はGoogleのコンテンツガイドラインに準拠する必要があります。

必須プロパティとは、構造化データの種類ごとに定められた条件です。これを含めないと、リッチスニペットは表示されません。

▼強調スニペットのデメリット
強調スニペットのデメリットは以下のようなものです。

・ゼロクリックに繋がることがある
・入れ替わりが激しい
・誤情報が掲載されることがある

ユーザーが強調スニペットの表示内容だけ見て満足してしまい、実際のWebページに訪れないことがあります。これをゼロクリックと言いますが、ページをクリック・閲覧してくれなければ、作成した意味がなくなってしまいます。

強調スニペットの入れ替わりは激しいです。選ばれていたページが選ばれなくなる、下位のページが表示されるなどもよくあります。表示の入れ替わりにより、流入数減に繋がることもあるでしょう。

強調スニペットに誤情報が掲載されることもあります。誤情報によりユーザーに迷惑を掛けてしまう場合もありますし、誤情報を掲載したページとしての悪評が立つ恐れもあります。

まとめ

今回は、SEOとも関連が深いスニペットについての説明をしました。
スニペットはWebページのコンテンツを要約した説明文です。ユーザーはスニペットを見て、内容を予想します。
それだけにとても大事な表示部分です。ただ、自分で設定できる場合とできない場合があるほか、設定方法でもいくつかのポイントがあります。コードの書き方で正確な情報を伝えやすくなりますので、正しく設定できるように取り組んでみてください。

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